人事コンサルタント独立完全ガイド:成功のためのステップとポイントを徹底解説

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人事コンサルタント独立完全ガイド:成功のためのステップとポイントを徹底解説

人事コンサルタントとして独立を考えているものの、

「どのように独立すればいいのか分からない」
「独立後に安定した収入を得られるか不安」

という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

人事コンサルタントの独立は、高収入や柔軟な働き方といった大きなメリットがある一方で、収入の不安定さや営業活動の必要性など、しっかりとした準備が求められる挑戦でもあります。

本記事では、人事コンサルタントが独立するための具体的な方法から、成功させるためのポイントまで詳しく解説していきます。

人事コンサルタントが独立するメリット

人事コンサルタントとして独立することで得られるメリットは多岐にわたります。まず最も大きなメリットとして、高収入が期待できる点が挙げられます。

高収入が期待できる

企業に属している場合、クライアントから受け取った報酬はファームで分配されますが、独立すれば基本的に自分で請け負った仕事はすべて自分の収入となります。同じ案件や工程でも、独立後の方が圧倒的に高収入を期待できるでしょう。

人事コンサルタントは、時代の流れや市場に左右されることがない、人事に関する課題解決や改革に関するニーズを解決できる職種です。安定した需要が見込めるのも、人事コンサルタントで高収入を得られる理由といえます。

ライフスタイルに合わせた働き方ができる

独立すれば、勤務開始時間や就業時間、勤務地といった縛りがなく、企業に属しているよりも柔軟な働き方が可能になります。納期を遵守すれば、自分のペースで仕事を進めることもできるため、プライベートと仕事を両立させたい方には最適な選択肢です。

スキルアップのチャンスが広がる

人事コンサルタントとして独立すれば、さまざまな業種の人事や組織のコンサルを手掛けるチャンスがあります。ひとつの業種や業界に限定されないため、スキルアップの機会も格段に増えるでしょう。

人脈が広げられる

独立することで案件を通じて多くの人との出会いがあります。人脈が広がることから、新しい案件を獲得するチャンスも広げられるでしょう。

人事コンサルタントが独立するデメリット

メリットがある一方で、独立にはデメリットももちろん存在します。これらを理解した上で独立を検討することが重要です。

収入が安定しない

会社員のときには毎月安定した収入が確保されていますが、独立すれば安定した収入の保証はなくなります。自分で実績を積み上げて信頼を勝ち取らなければ、安定した収入は得られません。事業が安定するまでに、資金が底をついてしまう可能性もあることを覚悟しておく必要があります。

本業以外にやるべき業務が多い

独立するとコンサルティング業務以外に、新規開拓を含めた営業活動や経営、経理といった事務作業も自分で行わなければいけません。また確定申告の手続き等も必要です。本業のコンサルティング業務に集中したい場合は、一部の業務を外部委託したり、スタッフを採用したりといった方法も検討しましょう。

人事コンサルタントが独立する方法

人事コンサルタントが独立する方法は、大きく分けて個人事業主(フリーランス)と法人設立の2つがあります。

個人事業主(フリーランス)として独立

個人で案件を獲得し事業を展開する形態です。依頼主(クライアント)と業務委託契約を締結し、業務を担うことで報酬を受け取ります。法人よりも独立開業がしやすいことがメリットです。

ただし法人よりも社会的信用を得にくく、融資が通りにくいため資金調達が難しくなることがあります。また、基本的に個人で事業を行うため、人事コンサルティングに関する業務以外の事務作業や営業活動等も自分で行わなければいけません。

法人設立による独立

法人格を取得して事業を展開する形態です。個人事業主の所得税率は所得金額695万円超900万円以下は23%、900万円超1,800万円以下は33%に対して、法人は800万円以下15%、800万円超23.2%のため、所得金額によっては個人事業主より税率が低くなります。

収入が700~800万円を超える場合には法人化した方が節税になるでしょう。ただし、開業時の手続きが個人事業主よりも煩雑で、株式会社の場合は25万円前後、合同会社は10万円前後の初期費用が必要です。

人事コンサルタントが独立するために必要なもの

独立を成功させるためには、事前にしっかりとした準備が必要です。

独自性と専門性の高いスキル

人事コンサルタントと一口にいっても、採用、教育、労務、評価とさまざまな分野があります。独立後に安定して案件を受けるためには、独自性と専門性の高いスキルを身につけておくことが重要です。

特定分野のプロフェッショナルになることで、クライアント側へ仕事として発注しやすい案件を提案できたり、特定領域でほかの人事コンサルタントよりも優位性に立てたりする可能性があります。たとえば採用や教育領域でのプロを目指すなら「会社説明会の設計ができる」「特定の学生(文系、理系、体育会系など)の採用に特化した活動設計ができる」など、独自性を身につけることでほかの人事コンサルタントとの差別化が図れるでしょう。

幅広い人脈のネットワーク

幅広い人脈のネットワークを構築しておくことで、独立後も継続的に案件を受注することにつながる可能性が高いです。人脈ネットワークがあれば、友人や知人を介して幅広い業界や業種での受注が得られる可能性が高いため、自分の仕事の幅も広げられるでしょう。

人事コンサルタントが独立後に案件を獲得する方法

独立後の案件獲得は事業継続の生命線となります。複数の手法を組み合わせることで、安定した案件獲得を目指しましょう。

友人や知人の紹介

知人・友人から案件を紹介してもらう方法です。人脈を利用してコンサルティングを求めている企業を紹介してもらえれば、営業活動を行う手間なく案件が獲得できます。エージェントやプラットフォームなどのように仲介手数料が発生しないため、提示された報酬をそのまま得られるメリットもあります。

求人サイトの活用

インターネット上で公開されている求人サイトを利用して案件を探す方法です。空いている時間を使っていつでもどこでも案件探しができ、気軽に利用できます。ただし、人気の案件は競争率が高くなかなか受注できないことも理解しておきましょう。

クラウドソーシングサービス

ランサーズやクラウドワークスといった、オンライン上で案件探しや仕事の受発注ができるクラウドソーシングサイトを利用する方法です。受注したい業務や自分の経験・スキルに応じた案件が探せますが、報酬にばらつきがあります。

SNSの活用

自分で情報発信をしているSNSを活用して案件を獲得する方法です。企業側から声をかけられる可能性が高く、営業活動の手間がありません。FacebookやLinkedInなどのビジネス向けSNSには、コンサルタント側から応募できる求人投稿もあるため、活用するのも有効です。

エージェントサービス

人事コンサルティングをはじめとした、コンサルタントの案件に特化したエージェントを利用する方法です。経験やスキルを併せ持っていても、フリーランスや起業間もない頃は、営業活動に苦戦するといわれています。条件の交渉やスケジュール調整といったこともエージェントにお任せできるのがメリットで、一般的に公開されていない非公開案件の紹介も受けられます。

人事コンサルタントが独立を成功させるためのコツ

独立を成功させるためには、戦略的なアプローチが必要です。以下のポイントを押さえて計画的に進めていきましょう。

すべて自分の責任という覚悟を持つ

独立すれば、自分のミスや失敗をカバーしてくれる人はいなくなります。企業という組織の中では、上司や先輩などが自分の代わりに責任を負ってくれることもありますが、独立後はすべて自分の責任となります。独立の際には、すべて自分の責任であることが前提であるという覚悟を持っておきましょう。

副業をはじめておく

独立前に副業をはじめておくことで、起業してから案件ゼロの状態が続くリスクを回避しやすくなります。自分のスキルや能力が独立後通用するかどうかの目安もわかるでしょう。就業規則上で問題がないなら、独立前に副業をして備えておくのがおすすめです。

エージェントサービスに登録する

今は人事をふくめたコンサルタントのフリーランスと企業をマッチングさせるサービスやプラットフォームも多くリリースされています。独立前に登録しておくことで、起業後にスムーズな案件の受注につながります。

案件を獲得している状態で独立する

すでに案件を獲得している、または案件が獲得できそうな状態で独立しましょう。事業が軌道に乗るまではある程度時間がかかるためです。見切り発車をすると、起業したもののしばらく案件がない、ということもあります。

資金を確保しておく

起業後すぐに案件を受注でき、業務が完了しても報酬を手にするまではタイムラグが発生することもあります。最低でも2~3ヶ月分、できれば半年分の生活費と経費を見込んだ資金を確保したうえで起業するのがおすすめです。

ニーズ以上のパフォーマンスを発揮できるようにする

業務委託契約の場合、短期間での契約が多くなります。クライアントのニーズ以上の成果を出せれば、長期での契約更新や新しい案件を受注できる可能性が高くなります。案件を一つひとつ受けて数をこなすのではなく、クライアントの求めている以上のパフォーマンスを発揮することで、継続的な案件獲得を目指しましょう。

人事コンサルタント独立の成功事例から学ぶプロセス

実際に独立を成功させた人事コンサルタントの事例を見ると、段階的な成長プロセスが見えてきます。

初期段階:数をこなして経験を積む

独立初期は、とにかく多くのプロジェクトをこなすことで経験値を積み上げることが重要です。制度設計のゼロイチプロジェクトを並走するなど、必死に取り組むことで実力を向上させていきます。

成長段階:サービスの幅を拡げる

人事制度を設計した後の運用業務など、サービスの幅を少し拡げることで付加価値を高めていきます。数をこなすうちにオペレーションに磨きがかかり、自信をもって「これは価値の高い仕事である」と言えるようになります。

安定段階:リピート重視の営業戦略

新規クライアントの営業よりも既存クライアントのリピートを重視することで、安定した事業基盤を構築します。限られたリソースの中で効率的に売上を伸ばすことができます。

発展段階:単価アップと標準化

経営に余白ができ、提供価値の量・質が上がったところで単価を上げていきます。同時に、アウトプットを標準化することで効率を高め、思考スピードも向上させます。

拡大段階:発信とマーケティング

知見が溜まってきたところで、本当に役立つ情報をブログで発信します。これにより、新たな案件獲得のチャネルを構築していきます。

まとめ

人事コンサルタントの独立について詳しく解説してきました。

今回の記事のポイントをおさらいしましょう。

・独立には高収入や柔軟な働き方というメリットがある一方、収入の不安定さというデメリットもある
・独立方法は個人事業主と法人設立の2つがあり、収入に応じて選択する
・独自性と専門性の高いスキル、幅広い人脈が独立には必要不可欠
・案件獲得方法は複数の手法を組み合わせることが重要
・段階的な成長プロセスを意識して、焦らず着実に事業を発展させることが成功の鍵

人事コンサルタントとしての独立は決して簡単な道のりではありませんが、しっかりとした準備と戦略があれば必ず成功できますので、是非諦めずに挑戦していただければと思います!

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