「船井総研って激務でやばいって聞くけど本当?」
「年収は見合っているの?」
転職を検討している方なら、こんな疑問を持つのは当然ですよね。実際のところ、船井総研の労働環境はどうなのでしょうか。現役社員の口コミや元社員へのインタビュー、また実際のデータをもとに、リアルな実態を詳しく解説していきます。
中小企業に対するコンサルティングで圧倒的な知名度とブランド力のある船井総研(船井総合研究所)について今回は解説していきます!いろんな噂のある船井総研ですが、中身を知ると魅力的に感じる方も多くいらっしゃるかと思います!
船井総研(船井総合研究所)とは?

そもそも船井総研とはどのような会社なのか解説していきます。
船井総研は日系の大手コンサルファームの一角
株式会社船井総合研究所(通称、船井総研)は、中小企業向けに各種コンサルティングに特化してサービスを提供している、日系コンサルティング会社です。
歴史は50年以上あり、1970年に創業者である船井幸雄氏が「株式会社日本マーケティングセンター」として設立し、1985年に「株式会社船井総合研究所」に商号変更がなされ今に至ります。1988年に経営コンサルティング会社として国内初の上場を成し遂げたすごい会社なのです。
会社名 | 株式会社船井総合研究所 英語表記 Funai Consulting Incorporated |
代表者 | 代表取締役社長 真貝 大介 |
資本金 | 30億円 |
本社所在地 | 大阪本社 〒541-0041 大阪市中央区北浜4-4-10 東京本社 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-6-6 日本生命丸の内ビル 21階 |
社員数 | 約1500人 |
船井総研(船井総合研究所)の激務度はどのくらい?
まず結論から言うと、船井総研の勤務は確かにハードな側面があります。
社員の口コミサイトによると、船井総研の平均残業時間は月61.1時間。コンサルティング業界の平均が43.4時間であることを考えると、業界平均を上回る長時間労働の傾向があることは否定できません。
ただし、これには理由があります。船井総研は中小企業の経営者と二人三脚で成長を目指すスタイルを取っているため、クライアントの要望に応えるために時間を惜しまない文化が根付いているんです。
船井総研(船井総合研究所)が「激務でやばい」と言われる5つの理由
理由1:裁量労働制
船井総研では、リーダー以上の社員に裁量労働制を採用しています。
裁量労働制とは、簡単に言えば「みなし労働時間」を設定して、その分の賃金を支払う制度のこと。例えば1日9時間のみなし労働時間が設定されていても、実際の業務が9時間で終わらなければ残業せざるを得ません。そして、その超過分の残業代は基本的に支払われないんです。
クライアントに価値を提供するために長時間労働になりがちで、かつ残業代が出ないとなると、モチベーションの維持が難しくなることもあるでしょう。
理由2:複数案件を同時進行
船井総研の特徴的な働き方として、1人のコンサルタントが同時に複数の案件を担当する「マルチアサイン」があります。
平均して1人が4〜5社、多い人では10社近くのクライアントを同時に担当することも。1つのプロジェクトが終わってもすぐに新しい案件が入ってくるため、まとまった休みを取りづらい環境になってしまいます。
常に複数の締切に追われながら、それぞれのクライアントに質の高いサービスを提供しなければならないプレッシャーは相当なものでしょう。
理由3:実力主義
船井総研は日系企業ですが、評価制度は完全な実力主義です。
外資系コンサルのような「Up or Out」(昇進するか退職するか)の厳しい文化ではないものの、常に成長と成果を求められます。契約獲得数などの営業成績がボーナスや給与査定に直結するため、高い評価と高年収を得るためには、相当な努力が必要になります。
平均勤続年数は男性の場合5.7年、女性の場合4.4年と、日系企業の中では短くなっています。つまり、生き残るためには継続的な努力が欠かせないのです。
理由4:頻繁な出張
船井総研の主力サービスである「月次支援コンサルティング」は、毎月クライアント企業を訪問して支援を行うスタイル。
このサービスが全体の70%を占めているため、コンサルタントは全国各地への出張が日常茶飯事になります。移動による肉体的な負担に加えて、それぞれのクライアント向けに資料作成や分析、提案準備をしなければならず、常に時間に追われる状況になりがちです。
理由5:上司によっては土日も仕事モード
船井総研では、特に新人時代は上司とマンツーマンで仕事を進めることが多いのですが、上司によっては土日や祝日にも平気でアポイントや出張を入れる人がいるという声も。
PCが貸与されて24時間365日働ける環境があるため、仕事とプライベートの境界線が曖昧になりやすいようです。頑張る人ほど評価されやすい反面、ワークライフバランスを保つのが難しくなるリスクがあります。
激務の対価としての年収は?
気になる年収ですが、OpenWorkのデータでは船井総研の平均年収は530万円です。
正直なところ、同業の三菱総合研究所(平均年収1,025万円)などと比較すると、決して高いとは言えません。しかし、実力次第では大きく稼げる可能性もあります。実際、入社4年目で年収1,300万円を達成した社員もいるようです。
年収の仕組みは比較的シンプルで、「稼いだ粗利額の20%強が年収になる」というのが目安。つまり、3,000万円の粗利を稼げば年収600万円程度、5,000万円稼げば1,000万円程度という計算になります。
社員のリアルな声から見える労働環境
実際に働いている社員の声を見てみると、激務度への感じ方は人それぞれのようです。
ある社員は「プライベートと仕事を分けて考える人は少ない。土日も仕事に関わることをしている人が多い」と語る一方で、「様々な制度のおかげで自由度は高く、個人の自律度次第でバランスは取りやすい」という意見も。
また、近年は働き方改革の影響で、以前よりもワークライフバランスに配慮した環境になってきているという声もあります。時差出勤制度を活用して、夜の予定に合わせて早めに退勤することも可能になってきているそうです。
ただし、ChatWorkなどのコミュニケーションツールの導入により、日昼夜問わず連絡が来るようになったという新たな課題も生まれています。「気になって仕事を忘れてプライベートを楽しめない」という声も。
激務だけど得られるものも大きい
確かに激務ではありますが、その分得られる成長やスキルも大きいというのが船井総研の特徴です。
仕事のやりがい
「中小企業の経営者と一緒に成長の喜びを分かち合える」「命をかけて戦っている経営者をサポートできる」という声が多く聞かれます。責任は重いけれど、その分やりがいも大きいということですね。
成長環境
成長環境についても、「若手のうちは間違いなく成長できる」「仕事力、社会人力、人間力、どれをとっても成長できる環境」というポジティブな評価が目立ちます。前向きでやる気のある人の発言を否定しない文化があり、やりたいことを実現させようとする風土があるのも魅力的です。
ただし、近年はソリューションのパッケージ化が進んだことで、既存のソリューションに頼りすぎて、自ら新しい価値を生み出せないコンサルタントも増えているという課題も指摘されています。
船井総研(船井総合研究所)への転職で求められる人物像
船井総研への転職を考えている方に朗報なのは、コンサルティング経験は必須ではないということ。求められる人物像は以下の5つのようです。
経営コンサルタントへの強い情熱がある仕事が大好きで経営者視点を持てる船井総研の企業文化を理解し、社風に合う相手を説得できる高いコミュニケーション能力素直で前向きな姿勢と、学び続ける意欲 |
これらの要素が重視されるのは、クライアントが中小企業の経営者だから。高度なコンサルティングスキルも大切ですが、それ以上に現場で経営者と信頼関係を築き、一緒に汗をかける人材が求められているんです。
まとめ:激務だけど成長したい人には最適な環境
船井総研は確かに激務です。月60時間を超える残業、マルチアサイン、実力主義など、楽な環境とは言えません。
しかし、その分得られるものも大きい。中小企業の経営者と二人三脚で成長を目指すやりがい、若手でも大きな裁量を持てる環境、実力次第で高年収も狙える報酬体系など、魅力的な要素も多くあります。
「激務でも構わないから成長したい」
「経営者の役に立ちたい」
「一人前のコンサルタントに1日でも早く成り上がって成功したい」
という強い想いがある方にとっては、船井総研は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。逆に、ワークライフバランスを最重視する方には向かないかもしれません。
転職を検討する際は、自分の価値観やキャリアプランと照らし合わせて、慎重に判断することをおすすめします。